館鼻岸壁朝市で初の「朝市神楽」 3団体が対バン?

八戸の3つの神楽団体が異例の「対バン」を披露する企画「朝市神楽」が10月1日、国内有数の規模を誇る「館鼻岸壁朝市」で行われました。写真を撮ってきたので、記事の下のギャラリーでたっぷりとお届けします📸

約300店の出店が軒を連ねる館鼻岸壁朝市に、神楽がゲリラ的に登場。多くの買い物客がぐるっと取り囲む中、八戸で活動する鮫神楽、白銀四頭権現神楽、市川神楽のメンバーが、番楽・盆舞・浦島太郎・剣舞などの演目を披露。まるで八戸えんぶりのように聴衆を盛り上げました。

浦島太郎では餌の代わりにお菓子を蒔いたり、時折メンバーが「子どもたちは近くで見てください」と声をかけたりするなどして、和やかな雰囲気の中で約90分の「対バン」を繰り広げました。

終了後、追加で披露された浦島太郎では、浦島太郎が鯛を持つメンバーに「賄賂」としてビールを渡したり、他の組のメンバーも加わって鯛を釣り上げる浦島太郎に「加勢」したりと、神楽のイメージを覆すようなアドリブ的な場面も!異例の対バンに加え、親しみやすい演目・演出の数々、心地よい太鼓・笛・鉦のリズムや音色に多くの人が足を止め、見入っていました。

この朝市神楽は「八戸圏域山伏神楽再興委員会」が企画したそうです。デーリー東北のウェブ版の情報によれば、団体は今年設立されたのだとか。市内の神楽団体が連携して、認知度アップや、担い手不足を解消させるために、魅力を伝える活動を続けていくようです。

進行を務めた若い男性は「ぜひ3団体の名前を覚えていただきたい。八戸市のホームページにはいくつかの情報が載っているので、公演やイベントにぜひお越しくだされば幸いだと思っています」とあいさつしました。

八戸には、八戸三社大祭や八戸えんぶりなどに見られるように、市民が町内単位で文化を次代に繋ごうと取り組む地盤があるように感じます。八戸三社大祭が4年ぶりに通常開催された今年は、コロナ禍による担い手不足が如実に感じられる場面もありましたが、一部の山車組においては、地域の学校でお囃子の出張体験を実施するなどして、子どもの参加者が増えた山車組もあると聞きます。

文化や祭りは人が集うコミュニティの場でこそ作り上げられるもの。コミュニティが生まれる場を多くして、触れる機会を積極的に提供すれば、仲間は増えるのかもしれません。朝市の会場でも、「日本舞踊?」「えんぶり?」などと言いながら足を止めている人がいて、中には最後まで楽しんでいった人もいました。その人たちはおそらく「神楽」を認識して帰っていったと思います。

今回の「朝市神楽」はまさに、多くの買い物客が八戸の神楽を認識する機会となったと思います。委員会の今後の取り組みが、とても楽しみですね😄

参考にした記事
▶︎八戸の神楽を後世に 3団体連携、再興委設立 イベント開催で(デーリー東北)
▶︎八戸三社大祭・城下附祭がおはやし体験会 「地域みんなで盛り上げたい」(八戸経済新聞)

関連リンク
▶︎鮫神楽連中 公式X(旧ツイッター)

ギャラリー

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