3年ぶりにえんぶり宿にこどもの声が戻る!内丸えんぶり組で練習が本格化

2023年、いよいよ3年ぶりに「八戸えんぶり」が帰ってきます。
えんぶりは明治時代にも、赤痢や天然痘の発生、八甲田雪中行軍の遭難事故、「やませ」の影響などで中止に追い込まれていたそうです。2021年の中止は大正天皇が崩御した1927(昭和2)年から実に、94年ぶり。続く2022年も中止され、八戸は2年連続で静かな冬を迎えていました。

そして、2023年ようやく開催の運びとなり、賑やかな冬が八戸に戻ってきます。

2月1日、八戸市内丸地域の「内丸えんぶり組」には、大勢のこども達の姿が戻りました。内丸えんぶり組は2021年に90周年の節目を迎えていましたが、コロナで祭りが中止に。節目の年の「八戸えんぶり」を逃してしまっています。

午後7時、全員が揃って烏帽子に「二礼二拍手一礼」をすると、練習がスタート。「喜び舞」や「松の舞」を担当するこどもたちは、心から楽しんでいる様子。お兄さんやお姉さんの踊りを見よう見まねで練習するかわいらしい姿もありました。「恵比寿舞」を担当する小学生〜中学生は振り付けの確認、「大黒舞」を担当する中学生〜高校生のお姉さん達は今年から振り付けが大きく変わるようで、入念に練習している様子でした。

午後8時になると、大人達の時間。主役の「太夫」の振り付けの指導や、お囃子の練習などが行われました。初めて太夫を担当する若いメンバーには、親方が一つ一つの振り付けのポーズや角度、動きなどを丁寧に指導。お囃子にはこどものころから参加している人の姿もあり、お祭りが開催されない中でも世代交代が進んでいることを感じさせました。

えんぶりは、こども達は祝福芸、若手やベテランの男性は太夫、親方たちは指導、保護者は送り迎え、元老たちは相談役など、どの世代が欠けても成り立たない構造になっています。コロナ禍は2年以上にわたり、この「世代から世代への伝承」「世代間の交流」の機会を奪い続けました。

この日は、久しぶりでところどころ思い出しながらの練習。それでもお互いを励ましあって大人もこども一緒になって作り上げようとする内丸えんぶり組の空気感は、コロナ前と変わらないものがありました。

コロナ禍はまだ収束しそうにありません。でも、いよいよ今年、八戸の町にえんぶりが帰ってきます。間も無く迎える本番に向けて、内丸えんぶり組では練習に熱がこもります。

今年は、全国ネットのテレビ局の取材や、観光企画への出演なども予定しているそうです。

内丸えんぶり組の出演予定
2月17日(金)10:30~
一斉摺り 岩手銀行十三日町支店付近

2月20日(月)20:00~
かがり火えんぶり 八戸市庁前市民広場

2月5日(日)、2月11日(土)
ここふる東北「心と体で感じるえんぶりツアー」

テレビ出演予定
まつりの遺伝子(日本テレビ系列)
2月12日 21:54〜 地上波
2月14日 21:54〜 BS日テレ

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