【活動報告】被災した長者山新羅神社で「えんぶりお囃子セッション」を実施 収益の全額3万5000円を寄付しました

 こなんぶでは5月2日、「えんぶりお囃子セッション&歴史トーク in 長者山」と銘打ったイベントを長者山新羅神社で開きました。

 昨年12月の大きな地震で境内が広範囲に被災した長者山新羅神社の参集殿を会場に、八戸藩南部家16代当主の南部光隆さんによる講演、「えんぶりファントーク」と題したトークセッション、えんぶりお囃子セッションなどを行いました。

 お一人につき500円の入場料を頂戴し、会場には募金箱も設置。皆様からいただいた3万4,010円に私個人として990円を加算し、あわせて3万5,000円を神社に寄付しました。

 イベントの様子はデーリー東北様、RAB青森放送様(テレビ、ラジオ)に取材いただきました。後日、えんぶり専門Podcast「豊年ラジオ」や、こなんぶのYouTubeチャンネルでも配信します。

 南部さんによる講演は「『新羅神社』と『えんぶり』と『八戸藩南部家』」と題し、江戸時代に2代目の藩主が神社を創建し、現在の社殿は8代目の藩主の時代に改築されたものであることなどを紹介。存続の危機にある加賀美流騎馬打毬の現状や、えんぶりの発祥の言い伝えにも触れました。南部さんは「三社大祭、えんぶり、騎馬打毬、全てに関わっているのは新羅神社だけ」と訴えました。

 「ファントーク」では、伝統芸能に関する数々の活動に携わるユニット「にゃんとこ」の「すー」さんや、田代えんぶり組広報担当の晃代さん、そして私が登壇。すーさんは、生まれたばかりの子どもから人生の大ベテランまで、全ての年代の人に役割が与えられているえんぶりの素晴らしさを紹介。そして、八戸はこういった文化が現代も残っている稀有な地であることを説きました。

 最大のお楽しみだった「お囃子セッション」では、田代えんぶり組の皆さんの先導で会場がえんぶり囃子に包まれ、客席の皆さんも入れ替わり立ち替わりで太鼓、笛、手平鉦を奏でました。えんぶりの経験のない皆さんには手平鉦に挑戦していただき、会場は次第に一体感を増していきました。

 締めくくりには日計えんぶり組の若い方が「南部大黒舞」の歌を披露。

 すると田代えんぶり組の土橋親方が即興的に舞を披露し、最後には客席から「めでたいめでたい」の声が起こり、和やかな空気の中でお開きとなりました。

 会場には昭和50年代に活動を休止した「柏崎新町えんぶり組」の烏帽子や、ジャンギ、衣装類、のぼり旗などを展示。これらの貴重な物品の数々は、実に40年ぶりに長者山に運ばれて、人目に触れ、お囃子を浴びました。柏崎新町えんぶり組は今後、下大工町附祭若者連中(山車組)の有志の方々を中心に再興に向けて取り組んでいくとのことです。

 長者山新羅神社では現在、クラウドファンディングを通じて皆さんからの支援を募っています。地震からの復旧には少なくとも1000万円が必要。今回のイベントはこういった神社の現状を直接見ていただこうと、あえて被災した参集殿を会場にしました。

 企画からわずか1カ月ほどでの実施。本来であれば様々な皆様に相談の上で実施すべきと考えていましたが、今回は神社が大きく被災していることや、クラウドファンディングの期限が喫緊に迫っていることなどを背景に、神社の現状を少しでも早く多くの皆さんに知っていただく必要があると考えての突貫的な実施となりました。

 畏れ多くも神社さんからは来場者全員に交通安全のお札をご用意いただき、また、かつて「柏崎新町えんぶり組」の中心的なお家だった類家家のご親族様には型絵染作家・類家けんじろうさんの作品をプリントした便箋をご用意いただきました。大変な状況の中、会場を提供してくださった長者山新羅神社には心から感謝申し上げます。

 八戸藩南部家、田代えんぶり組、ファントークに登壇していただいた「にゃんとこ」のすーさん、協力くださったスタッフの皆さん、神職の皆様、ご来場いただいた皆様、メディアの皆様、本当にありがとうございました。

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